相続登記は、相続人が自分で申請することもできます。司法書士に依頼すると報酬がかかりますが、戸籍の収集から書類の作成・申請までを任せられます。どちらがよいかは、不動産と相続人の状況、かけられる時間によって変わります。
比べるポイント
| 自分で手続き | 司法書士に依頼 | |
|---|---|---|
| 費用 | 登録免許税と書類の取得費だけ | 左の費用に加えて報酬(全国平均 74,888円・一定の条件での例) |
| 手間 | 戸籍の収集・申請書の作成・法務局とのやりとりを自分で | 書類への署名・押印、資料の提供が中心 |
| 相談先 | 法務局の登記手続案内(予約制・1 回 20 分以内。書類の作成代行や法律判断はしない) | 依頼した司法書士に個別の事情を相談できる |
| 間違いへの対応 | 補正(書類の訂正)や取り下げを自分で | 司法書士が対応 |
自分で手続きしやすいケース
- 不動産が少なく、同じ法務局の管轄にある
- 相続人が配偶者と子など少人数で、話し合いがまとまっている
- 書類集めや法務局への相談に時間をかけられる
依頼を考えたいケース
- 相続人が多い、連絡のとれない相続人がいる、兄弟姉妹やおい・めいが相続人になる
- 名義が祖父母のままなど、何代も相続登記をしていない(数次相続)
- 不動産が遠方にある、複数の法務局の管轄にまたがる
- 3 年の期限が迫っている、売却の予定がある
- 自筆の遺言書があり、内容の解釈に迷う
判断のためのチェック
次の項目にすべて当てはまるなら、自分で手続きしやすい状況です。1 つでも当てはまらないものがあれば、司法書士への相談を考えてみてください。
司法書士・弁護士・税理士の違い
- 司法書士: 登記の手続きの代理や、法務局・裁判所に出す書類の作成などを行います(司法書士法 3 条)。相続登記の依頼先として一般的です。
- 弁護士: 相続人どうしで争いがあるときの交渉・調停・訴訟などを扱います。弁護士でない者が報酬を得て法律事件を扱うことは、弁護士法 72 条で原則禁止されています。
- 税理士: 相続税の申告や税務の相談を扱います。
どの専門家に何を頼めるかは事情によって変わります。迷うときは、相談の最初にその点を確かめてください。
出典と注意事項
- 法務局「登記手続案内」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00050.html(新しいタブで開きます) - 日本司法書士会連合会「報酬アンケート結果」(2024年3月実施)
https://www.shiho-shoshi.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/11/2a2e2c594bc4cd9ff2ca0f6d916db85e.pdf(新しいタブで開きます) - 司法書士法(e-Gov 法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197(新しいタブで開きます) - 弁護士法(e-Gov 法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205(新しいタブで開きます) - 法務省「司法書士の業務」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji115.html(新しいタブで開きます)
このページは 2026年10月15日 時点の公表資料をもとに、一般的な制度の内容をまとめたものです。個別の事情(相続人の数・遺言の有無・不動産の状況など)によって手続きや期限の扱いが変わることがあります。具体的な判断は、司法書士などの専門家や法務局にご相談ください。誤りにお気づきの場合はお問い合わせからお知らせください。